皆さんは自分のトレードスタイルを決めていますか?

概要対象者:FX・株でトレードスタイルを決めていない人

  • トレードスタイルの種類
  • 兼業トレーダー向けのスキャルピング
  • 基本的なトレードスタイルであるディトレ
  • サラリーマンにオススメなスイングトレード
  • ズボラな人むけポジショントレード

FXや株のトレードスタイルの種類は?

FXや株のトレードスタイルは、ポジションを持つ期間の長さから大きく分けて4種類あります。

トレードスタイル 難易度 取引時間 ポジション 利食い幅
スキャルピング 数秒〜数十秒
ディトレード 数時間〜1日
スイングトレード 数週間〜数ヶ月
ポジショントレード 1年〜数年

それぞれのトレードスタイルごとにトレード戦略が変わってくるので、自分にあっているものはどれか把握しておくことをオススメします。

FXで行われるスキャルピングとは?

スキャルピングとは?

スキャルピングとは、最も短時間ちいさな利益を狙ってトレードをくりかえすトレードスタイルです。

スキャルピングの特徴

とにかく短期決戦で細かく取引を行う手法。
瞬間的に上下どちらに動くのか判断し、まちがったときは素早く損切りし、予想通りであればポジションをキープ。

ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析というよりも反射神経に重点をおく。

1回の取引を数秒から数十秒で完結させることを繰り返して、小さい利益をコツコツ積み重ねていきます。

狙う値幅が少ない分、ポジションを大きめにとるのが特徴。

超短期間取引で、ポジションを持つストレスが少ないので、普段忙しくて時間が取れない人でも向いているでしょう。

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短期決戦ではランダムウォークに近い状態なので、確率が五分五分だと判断し基本的には損失をいかに早く抑えるかが重要なポイントとなります。

決していつかは戻るだろうという期待はしてはいけません。

スキャルピングのメリット

スキャルピングは超短期で売買するため、ファンダメンタル的なリスクが影響する時間が短く、予想しないニュースによって発生する損失が小さいことです。

時間が取れない人でも効率よく行え、精神的に疲れにくいのもメリットでしょう。

スキャルピングのデメリット

短時間の勝負のため、すぐ利食いをする必要があり、利益幅が少ないです。

一回のトレードにおいて損失が大きくなればコツコツと積み上げたりえきが吹き飛び、精神的にくるものがあるでしょう。

一回のトレードにおける損失を抑えられるようになれば、ポジションをちょっとずつ大きめにしておくのがオススメ。

トレードの回数が多くなるので、商品によってはコストが大きくなります。

スキャルピングの手法は逆張り

スキャルピングの手法としては、基本的に5分足や1分足チャートをみて、売られすぎや買われすぎに対して逆張りを行うのが主流。

スキャルピングを始める前に、5分足のチャートからその日のトレンドを確認したあと、1分足のような短期チャートを見て直近が買われ過ぎか売られすぎかを判断してください。

1分足チャートがレンジの底にあれば売られすぎの可能性がありますが、それだけで判断してはいけません。

5分足チャートが下降傾向にあれば、更に下落する可能性のほうが高いからです。

逆に5分足チャートが上昇傾向にあれば、売られすぎである信頼性が高まるでしょう。

レンジ相場での手法

レンジ相場におけるスキャルピングは、細かくトレードするジョビングを繰り返すことで手堅く稼ぎます。

サポートラインで買い、レジスタンスラインで売るのを繰り返して行きます。

あとから追いかけるのではなく、天井や底に付く前に先回りしてポジションをもち、天井や底を抜けた場合は損切りを行うという波乗りのような感覚でトレードを繰り返しましょう。

トレンド相場での手法

トレンド相場では、レンジを抜けたタイミングで大きくかせぎます。

ただ、抜けたと思ってもレンジに戻るダマシも多いので、テクニカル指標を組み合わせながら、判断の精度をあげてください。

また、金融商品ごとに時間や値幅のパターンにはちょっとしたクセやリズムがある傾向にあるので、過去の市場を分析するのもいいでしょう。

スキャルピング初心者へのコツ

スキャルピングはかなり慣れないと難しいので、トレード初心者は基本的に避けてください。

スキャルピングで大事なのは、エントリーするタイミングです。

なお、エントリーする前には必ず、利食いと損切りをする値段をきめておいてください。

スキャルピングは、リスクリワードを意識してトレードしてください。

独特なリズムやカンが必要となるでしょう。

トレードを長時間行うと、リズムが狂いだしたり、カンが鈍くなったりする場合があります。

調子が崩れたなと感じたときは一旦トレードを中断して、長期チャートから分析を行います。

株やFXのトレード手法の基本となるディトレ

ディトレとは?

ディトレはその日のうちにトレードを完結させて、ポジションを次の日に繰り越さないトレードスタイルです。

スキャルピングよりも広い値幅を狙いに行くことになります。

数時間単位で、利食いと損切りを行う形で、最も定番のトレードスタイルといえるでしょう。

ディトレであれば、ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析を行って相場の流れをつかんでください。

ディトレの始め方

ディトレではエントリーするまでにはスキャルピングよりもしっかりと見極めたうえで行います。

ディトレの基本戦略は、「じっくり入り、素早く抜ける」。

見極めには5分足のロウソク足を使うのが基本です。

トレードする前にその日の値動きをチェックするためにまずは5分足のような比較的短期的なチャートをみて前日からのうごきを把握します。

その後、より長期的な流れをつかむために日足チャートをみて、時間足と短い期間に切り替えてトレンドを把握していきます。

他のトレーダーの心理を含めて相場のストーリーを描きます。

最初は難しいですが、長期から短期へと視点をシフトして自分なりの解釈を繰り返していけば、イメージが湧いてくるようになるでしょう。

ディトレのやり方

ディトレではレンジ相場とトレンド相場で異なるエントリー方法をとるのが一般的。

レンジ相場でのディトレのやり方

相場の流れを決定する材料がすくないときに、一定の値幅で上下に何度も往復する保ち合いとよばれるレンジ相場になります。

ただ、レンジ相場はトレンドの途中の一時休止で起きるパターンとトレンドの転換時に起きるパターンの2種類があります。

一時休止のレンジ相場は比較的短期間で元のトレンドにもどります。

逆にトレンド転換期に発生するレンジ相場は長く続きがちなのでディトレでコツコツ稼ぐのに適しています。

レンジ相場の上限となるレジスタンスラインの少し手前で売って、下限となるサポートラインの少し手前で購入を行う逆張りでポジションを仕込んでいきます。

また、より堅実さを好むのであればレジスタンスラインで跳ね返されて下落を確認してから売り、サポートラインで反発して上昇したのを確認してからエントリーする順張りで行うこともできるでしょう。

レンジ相場をブレイクしてトレンド相場に切り替わったら、ブレイクした方向に順張りでついていきます。

ここで注意したいのはブレイクがダマシである可能性です。

ブレイクしたように見えてレンジ相場にもどった場合は迷うことなく損切りを行って、一度ポジションを全て閉じて、冷静に考える時間を持ちましょう。

もしかしたら、また戻るかもしれないという期待は絶対にしないでください。

自分の力量を超えたポジションを持たないことや一発勝負のような、無理なく行っていきましょう。

トレンド相場でのディトレのやり方

デイトレーダーにとって、トレンド相場はボーナスステージのようなもの。

トレンドが継続するかぎりはそのトレンドに沿った形でトレードしていけば利益を出しやすいからです。

トレンドの始まりや終わりを見極めるのにはテクニカル分析を駆使していきましょう。

トレンドが発生したら、トレンドラインを引いて平行なチャネルを作成します。

上昇トレンドであればサポートラインで反発したところでエントリーして、レジスタンスラインで決済。

下落トレンドであればレジスタンスラインで反発したタイミングでエントリーして、サポートラインで決済。

これを繰り返していきます。

スイングトレード

スイングトレードとは?

スイングトレードは、トレンドが終わるまでその方向に沿ったポジションをキープするトレードスタイルです。

長期トレンドの中の数日から数週間に見られる中期トレンドに沿ってエントリーを行います。

中・長期トレンドが見られるときに適した手法です。

スイングトレードは難しい?

スイングトレードで難しいのは、トレンドの始まりと終わりをできるだけ早く見極めることです。

トレンドをみつけるには、週足から日足というように長期的なものから短期的に切り替えていくことで把握しやすくなるでしょう。

スイングトレードでは予想通りのトレンドで動いているときは一部のポジションを売買していきます。

上昇トレンドの相場でサポートラインで50万円でエントリーしたあと、レジスタンスラインに近づいたタイミングで40万円を利食いして、またサポートラインに近づいたタイミングで40万円ポジションを戻すということを繰り返していきます。

スイングトレードはディトレよりも利食いと損切りレベルを広く持つため、パソコンの前にずっと座っている必要はありません。

もちろん、眠れなくなったり気になって仕方がないほどのポジションを持たず、損切りや利食いの注文も必ずだしたうえで相場からはなれてください。

ポジショントレード

ポジショントレードは数ヶ月にわたる長期トレンドにそって順張りでトレードを行うトレードスタイルです。

スイングトレードとの違いはポジションを持ち続けている期間がより長くなることです。

月足、週足、日足で同じトレンドを同じトレンドが発生しているときにエントリーしていきます。

利幅を大きめにみる分、ポジションできるだけ少なめにして行きます。

長期トレンドが始まるときはファンダメンタルズの要因が関わってくることが多いです。

自分にあったトレードスタイルを見つけよう

トレードスタイルには、それぞれメリットとデメリットがあり、自分の性格や生活リズムにあったものを採用するのが大切。

ポジションを持っていると夜も気になって眠れないという人は、スキャルピングが向いているかもしれません。

兼業トレーダーであれば、仕事が終わったタイミングでディトレードを行うことで、トレードする時間と働いている時間をきっちり分けるというのも一つの手です。

サラリーマンや1回の取引にじっくり時間をかけ利幅を大きく狙いたい人はスイングやポジショントレードが向いています。

特に常に相場を見ていられないサラリーマンは、細かい値動きを確認しなくてもいいスイングトレードはオススメといえるでしょう。

自分の性格や生活リズムに支障がでないスタイルじゃないと、長続きしないだけでなく結果も出しにくいので、自分のスタイルを確立してから本格的にトレードしましょう。

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最初にどれを選べばいいのが分からないという人は、基本となるディトレから始めるのをオススメします。