中空ローソク足は一見、ローソク足の実体を空白にしただけに見えますが概念自体が異なります。現在足だけでなく、前足の終値との位置関係も明確に確認できるので、使いこなすことができれば便利です。

この記事では「中空ローソク足」と「ローソク足」の概念の違いや使い方について解説します。

概要対象者:ローソク足の使い方を理解しているが、中空ローソク足で相場認識を改善したい人

  • 中空ローソク足の概要(定義・根拠・特徴)
  • 中空ローソク足の使い方
  • 中空ローソク足のオススメツール

中空ローソク足とは?基本的な意味と特徴

中空ローソク足は、平均足チャートと同じく前足の終値の概念を少し加えたローソク足の一種。

中空ローソク足のメリット
  • 前足との位置関係も考慮されるため、情報量が増える。
  • ローソク足よりも明確なトレンド転換シグナルがあるので、相場状況を読みやすい。
中空ローソク足のデメリット
  • 通常のローソク足と比べると歴史が浅く、組み合わせた場合の活用方法を自分で見つけないと行けない。
  • 通常のローソク足と描き方が違うので、最初は混乱を招きがち。

通常のローソク足とは実体が空洞になっている足があって見た目が違うだけのようですが、実は考え方が大きく異なります。

例えば、下記は同じチャートの通常ローソク足と中空ローソク足で並べたもの。

直近の足が通常のローソク足では陽線、中空ローソク足では陰線と真逆になっているのが見てとれるでしょう。

中空ローソク足の読み方

中空ローソク足では、陽線か陰線で前足と現在足の位置関係を、中空か塗りつぶしかで現在足の値動きを表しています。

言葉だけで分かりにくいので、中空ローソク足の読み方について図解していきましょう。

まず、中空ローソク足は、前の足の終値と現在足の終値を比較して、陽線か陰線か判断します。

そのうえで、現在足の始値より終値が高ければ実体部分が中空に、低ければ塗り潰しになります。

つまり、実体が中空であれば通常のローソク足の陽線で、塗りつぶしであれば通常のローソク足でいう陰線ということになります。

中空ローソク足の使い方

中空ローソク足では2段階の判定が各足で行われるので、情報量が通常のローソク足よりも多くなり4種類の足があります。

通常のローソク足の使い方
陽線
強気
陰線
弱気
中空ローソク足の使い方
中空の陽線
非常に強気
中空の陰線
強気
塗りつぶしの陽線
弱気
塗りつぶしの陰線
非常に弱気

トレンド転換が近くなると、中空の陰線(上昇トレンド→下落トレンド)や塗りつぶしの陽線(下落トレンド→上昇トレンド)が出没する傾向にあるので、トレンドの変化に気づきやすいのが特徴です。

特に、前日終値と始値の差(ギャップ)が開くことが多い、株式や先物だと特に明確になります。

一方で、仮想通貨など24時間365日常に相場が動き、ギャップがたまにしか発生しないチャートだと特徴を活かしきれないという弱点があります。

中空ローソク足を使うのにオススメなツールはTradingView!

中空ローソク足は、まだメジャーとは言えないため使えるツールが限られてきます。

中空ローソク足を使ってみたいという人は、世界的にトレーダーの標準ツールとなっているTradingViewがオススメです。

無料で利用することができ、しかも使い方も非常に簡単。

チャート画面の右上のツールバーにあるチャート種別から「中空ローソク足」を選ぶだけで無料で利用できます。

中空ローソク足をTradingViewで使おう

中足ローソク足は通常のローソク足と概念自体が異なり、使いこなせる人は正直まだ少数です。

その分、相場分析したい内容に合わせて使いこなすことができれば、他の人よりもほんのちょっと優位に立てるでしょう。

ただ、他のインジケーターにも言えることですが、中空ローソク足の仕組みを理解せずに定石パターンだけを理解して利用しようとすると、応用が効かないばかりか間違った判断につながるので注意してください。

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自分が使うツールは武器なので、使い方をマスターしておくのは重要です。

当サイトでは、他のインジケーターの基本的な概念から使い方を無料で解説しているので、まだ理解が不足しているインジケーターがある場合はぜひご活用ください。