モメンタムは、相場の勢いを把握するテクニカルの先行指標です。
売買シグナルとして活用するよりもトレードする銘柄について判断するのに最適な指標です。
この記事では、モメンタムについて説明していきます。
FXや株のモメンタムとは?
指標 | モメンタム(momentum) |
---|---|
難易度 | 1.0 |
仕組み | 一定期間の過去の価格からどれだけ価格が動いたかを示す指標 |
用途・手法 | 相場の勢いの把握 |
設定値(期間) | 日足…10日、25日 週足…9週、13週、26週 月足…3ヶ月、6ヶ月、9ヶ月 |
備考 | 先行指標としての利用が適している |
モメンタムとは、英語の「momentum(勢い)」のそのままの意味で、トレンドの勢いについて表した指標です。
この意味と同じ用語として使われる「モメンタム相場」とは、価格の動きに勢いがある(値動きが激しい)市場のことをさします。
モメンタムの計算式
モメンタム= 現在の価格 ー 何日か前の価格
計算式は非常にシンプルで、今の価格に対して、一定期間の過去の価格をひくだけ。
つまり、モメンタムとは一定期間の過去の価格からどれだけ価格が動いたかを示す指標です。
そのため、価格が同じという0を基準に、プラスであれば上昇傾向、マイナスであれば下落傾向にあることを表します。
モメンタムがプラスにあれば、モメンタムが強いというように使われることもあります。
シンプルな分、どちらかというと短期的な市場の分析に適しています。
モメンタムのFXや株での使い方は?
モメンタムは売買シグナルのための指標というよりも、トレンドの勢いが強くなっているのか、弱くなっているのかを判断する先行指標としての役割が大きいです。
売買シグナルで利用しようとすると、プラスとマイナスが比較的小刻みに発生するのでダマシというよりも有効的に活用しづらいという特性があります。
売買指標として利用したいのであれば、ストキャスティクスのほうがオススメです。
大きく価格変化した市場を探すのに最適で、スクリーニングする際に効果を発揮します。
モメンタム効果
モメンタムの使い方として、市場が一つの方向に進みやすいというモメンタム効果を活用した使い方ができます。
価格が大きく上昇した相場がさらに上昇し、価格が大きく下落した相場が更に下落すること。
したがって、モメンタムでスクリーニングした相場をもとにトレードする銘柄を決めるという使い方ができます。
リターン・リバーサル効果
逆にモメンタム効果の反対の現象として、リターン・リバーサル効果という傾向もあります。
価格が大きく上昇した相場が一気に下落してもとに戻り、価格が大きく下落した相場が上昇してもとにもどること。
振り子で大きく動けば大きく戻るように、市場では大きな動きをしたあとに戻しも発生しやすいです。
モメンタムとリターンリバーサルのどっちが正しいのということですが、一概にいえません。
実際に多くの投資家が確信を持って購入している場合は実際の価格に見合った動きをしているのでモメンタム効果が発生しますし、ダマシや勢いに乗っかっただけの場合はリターン・リバーサル効果が発生します。
なんであれ、モメンタムが大きければ、大きな動きが発生しやすいということを判断して使うのがベスト
どちらが発生するのかについては他のテクニカル指標と組み合わせて判断するといいでしょう。
モメンタムチャートを活用してスクリーニングしよう
モメンタムは指標として、売買シグナルとして活用することをオススメしません。
銘柄を見つけるのに活用するといいでしょう。
モメンタムでトレードしたい銘柄を見つけたら、他のテクニカル指標を活用して分析をしていきましょう。
下記記事にテクニカル分析の基本から、他のオシレーター系についてまとめています。
もし、これからテクニカル分析を始めようとする初心者の人は参考にしてください。
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