カナダドル円為替レートのリアルタイムチャート
カナダドルの特徴と主な変動要因
- 世界的な資源国であるカナダのカナダドルはコモディティ価格の影響を受けやすい。
- アメリカとの結びつきが強く、影響を強く受ける。
- 市場が安定するまではドル円の動向に左右されやすい。
カナダドルの特徴とアメリカ経済
アメリカ経済の動向はカナダにとって、最も重要な存在です。
カナダは地理的にアメリカと隣接しているため、貿易も活発に行われます。
カナダ経済の総輸出額はGDPの約40%と非常に高く、なかでもアメリカはカナダの輸出の80%以上、輸入の60%前後を占めています。
アメリカの影響が強すぎるため、アメリカ経済が悪化すればアメリカドル以上に反応するという動きがみられるので、注意が必要しましょう。
実際に2010年6月に、カナダは政策金利を0.25%引き上げたものの欧州債務問題の拡大によるリスク回避の動きから、売りが目立ちはじめました。
実態経済としては欧米諸国と比較しても、魅力的な通貨であったのですが、ドル円の下落がカナダ円の上値を押し下げました。
また、ニューヨーク株価が上昇すれば、同時にカナダ・ドルも買われます。
アメリカドルとの相関も強いため、短期的には大きな変動は見られないのが特徴です。
ただ、アメリカドルが買われるときや売られるときにカナダ・ドルは先行する傾向が多くみられます。
カナダドルはコモディティ価格に影響される
カナダは鉱山資源の豊かな資源国として、世界的に裕福な国の一つでしょう。
特に原油や石炭、天然ガスなどのエネルギー関係の産出量は世界トップクラス。
屈指の資源国であることから、カナダドルは原油などのコモディティー価格に影響されます。
特にカナダ・ドルは原油価格との相関が強いことがわかります。
原油は21世紀に入り投機的な動きが強く見られたため、カナダ・ドルの上昇が目立ちました。
1990年台後半以降の経済は順調だったことも要因ですが、2003年からカナダドルは対ドルで上昇が始まり、2007年にはアメリカドル以上となって価値が逆転しました。
コモディティー価格はカナダドルに影響を与えますが、通貨ペアとしてはドルカナダよりもカナダ円の動きに大きく影響します。
市場の安定とカナダドルの特徴
カナダ円はオーストラリアドルなどと同時に資源国通貨として投資対象になりやすく、市場が安定に向かうときには上昇する傾向があります。
遠くにカナダは富裕国で政治・経済ともに安定していることから、リスク的にも投資しやすいといえるかもしれません。
- ニューヨーク株価が上昇=市場の安定
- リスク志向から原油なども上昇
- カナダ・ドルが買われて上昇