パラボリックSARは、チャートの上下に放物線にドット(点)を表示するトレンド追随系のテクニカル指標です。
手仕舞いするのに最強といっても過言でなく、ポジション解消判断するのにパラボリックを利用するというトレーダーが多くいます。
概要対象者:FX・株で最強のパラボリックの使い方を知りたい人
- FXにおけるパラボリックSARとは
- パラボリックの計算式(設定)
- パラボリックの手法・使い方(MACDとの組み合わせ)
FXや株の手仕舞いの最強手法パラボリックSARとは?
指標 | パラボリックSAR(パラボリック、Parabolic Stop And Reverse) |
---|---|
難易度 | 3.0 |
仕組み | 現在の価格と過去の平均価格との差を数値化 |
用途・手法 | 相場の方向性の判断 |
買いシグナル | ドットが上から下降し、価格にぶつかる |
売りシグナル | ドットが下から上層し、価格にぶつかる |
設定値(期間) | 14 |
備考 | 視覚的に理解しやすく、手仕舞いするのに優秀。 |
パラボリックとは、「放物線」の意味で、FXや株チャートの上下に放物線にドット(点)を表示するトレンド系テクニカル指標です。
SAR(ストップアンドリバース)は、決済(ストップ)と反転(リバース)という意味で、日本語でいうならドテンのこと。
「トレンドはだんだんとその勢いを失って反転する」という考えをもとに、RSIを開発したワイルダー氏が考案したトレンド系テクニカル指標の一つでもあります。
パラボリックSARの計算式
視覚的に理解しやすいわりにパラボリックSARの計算式は少し複雑なので、わかりやすく解説していきますね。
パラボリック = 前日のパラボリック + 加速因数 × (最高値-前日のパラボリック)
※トレンド初日は、前にあった下落トレンドの最安値
パラボリック = 前日のパラボリック + 加速因数 × (最安値-前日のパラボリック)
※トレンド初日は、前にあった上昇トレンドの最高値
※加速因数(Acceleration Factor):初期値0.02(2%)。上昇トレンド時に高値(下落トレンド時に安値)を更新したら+0.02されていき、最大0.2(20%)まで増える。
パラボリックSARは、上昇トレンドか下落トレンドで使われる価格が最高値か最安値か切り替わります。
- 上昇トレンド:ドットが価格の下
- 下落トレンド:ドットが価格の上
加速因数は、トレンドに勢いがあり上昇下降が加速すると増えていきます。
そして、上昇トレンドであればパラボリックは最高値の加速因数分(2%〜20%)増えて、下落トレンドであればパラボリックは最安値の加速因数分(2%〜20%)減っていくになります。
価格が加速因数分(2%〜20%)の価格を更新していかなければ、その差は縮まっていき上下(トレンド)が転換するという仕組みです。
FXや株の相場で、トレンドが長期的に続けば、価格とパラボリックの間隔はどんどん近づくという性質があります。
パラボリックSARの使い方
パラボリックSARは、手じまい(ポジション解消)に使うと非常に優秀なテクニカル指標です。
あのボリンジャーバンドの開発者、ジョン・ボリンジャーもパラボリックを手仕舞いに使っていたほどです。
パラボリックが価格にぶつかる、つまり上下が入れ替わったタイミングでトレンドが終了したとして、ポジションを解消するのに利用します。
- パラボリックが価格の上から下に転換:売りポジションの解消
- パラボリックが価格の下から上に転換:買いポジションの解消
FXはパラボリックだけで勝てるとはいえません。
パラボリックSARの上下が入れ替わりをシグナルとしてエントリーに使えなくもないですが、他のテクニカル指標のほうが効果的です。
パラボリックSARは、他のテクニカル指標と組み合わせて最強のパワーになるといえるでしょう。
パラボリックSARとMACDとの組み合わせ
パラボリックSARの組み合わせの一例としては、MACDとパラボリックの組み合わせた手法がオススメです。
傾向としてはパラボリックのほうが一足分先にトレンド転換のシグナルが出てくるのですが、MACDを利用したほうが信頼性は高くなります。
DMIと組み合わせてトレンド相場で利用する
パラボリックはトレンド相場で効果を発揮するテクニカル指標です。
レンジ相場では、上下の入れ替えが頻繁に発生して「ダマシ」が多くなる傾向があります。
そのため、開発者のワイルダー氏は、トレンドの発生を確認できるDMIと組み合わせて使うことをオススメしています。
パラボリックをMACDやDMIと組み合わせて利用しよう
パラボリックは見た目的にわかりやすく、手仕舞いに効果的なテクニカル指標です。
パラボリックの計算式は比較的複雑なので、少しとっつきにくい第一印象を感じると思いますが、理解する難関を突破すれば、非常に便利に利用できます。
他のトレンド系指標と組合わせても、使い勝手がいいのでしっかりとマスターしましょう。
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