
株やFXなどで価格の押し目を理解するうえで重要となるフィボナッチリトレースメント。
この記事では、トレードするなら必ず知りたいフィボナッチリトレースメントの数値、引き方や使い方、エリオット波動との組み合わせた方法まで、解説していきます。
フィボナッチリトレースメントとは?数値を解説
フィボナッチリトレースメントとは、フィボナッチ比率で押し目を探すのに使われるテクニカル指標のことです。
フィボナッチ比率は、1と1から始まって隣り合った2つの数字の和をつなげた「1, 1, 2, 3, 5, 8, 13, 21…」というフィボナッチ数列において隣り合った数字の比率を指します。
物事が一番キレイに見える「黄金比」という名前でも有名でしょう。
- 0.236(0.382*0.618)
- 0.382(1-0.618)
- 0.618(黄金比)
- 0.786(黄金比の平方根)
ダウ理論のとおり、相場はジグザグに動きますよね。
トレンドが行き過ぎてしまえば、調整するために一時的にトレンドの逆方向に動きます。
フィボナッチリトレースメントでは、高値と低値のフィボナッチ比率から行き過ぎたトレンドがどこまで戻るのかが分かるわけです。
そのため、押し目買いによく利用されます。
フィボナッチリトレースメントの応用:フィボナッチエクスパンションとは?
フィボナッチリトレースメントの応用として、フィボナッチエクスパンション(拡張)というテクニカル指標もあります。
その名のとおりトレンドがどれほど追加で伸びるかを把握するのに使える指標です。
- 1.618(1÷0.618)
- 2.618(1+1.618)
- 3.618(2+1.618)
- 4.618(3+1.618)
1(100%)以上の数値がフィボナッチエクスパンションになるのが見て取れるでしょう。
フィボナッチエクスパンションでは、リトレースメントとは逆に利益確定をする際に主に利用されます。
フィボナッチリトレースメントの応用:フィボナッチエクステンションとは?
ややこしいことにフィボナッチリトレースメントの応用として、フィボナッチエクステンション(延長)というテクニカル指標もあります。
名前からしてフィボナッチエクスパンション(拡張)と混乱しやすいのですが、それぞれ違う指標になります。
- フィボナッチエクスパンション(拡張):基準に対して、どれだけ追加で伸びたかの相対的な拡張をみる。
- フィボナッチエクステンション(伸長):基準に対して、どれだけの長さのトレンドになるかの絶対値の伸長をみる。
引き方が違い、フィボナッチ・エクスパンションでは調整波が考慮されるため、出てくる結果も異なります。
フィボナッチリトレースメントの使い方
フィボナッチ比率は一見ただの数字あそびに思えるかもしれませんが、トレーダーがフィボナッチリ比率を注目していることから、多くの相場で効果を発揮します。
数値に近くなると値段が動かなくなる、もしくはトレンドが反発する可能性が高くなるのです。
そのため、フィボナッチリトレースメントは押し目のサポレジラインを予想するのに役に立ちます。
フィボナッチリトレースメントの引き方
フィボナッチリトレースメントは、チャートツールを活用することで簡単に引くことができます。
今回は、ビットコインの日足において、世界中で利用されているトレードツールTradingViewを活用して説明しましょう。
- チャート書き込み機能の中でフィボナッチリトレースメントを選択
- 下落トレンドのときは最高値を、上昇トレンドの時は最安値をクリック。
- 下落トレンドのときは最安値を、上昇トレンドの時は最高値をクリック。
たった3ステップでフィボナッチリトレースメントを引くことができました。
フィボナッチリトレースメントとエリオット波動の組み合わせ
ここまでフィボナッチリトレースメント単体の使い方と引き方について解説しましたが、エリオット波動と組み合わせると効果をさらなる効果を発揮します。
エリオット波動論に関しては、次の記事を参考にしてください。
エリオット波動で時間軸(トレンドのどのあたりにあるか)の判断をし、フィボナッチリトレースメントで価格軸(どこまで動くか)を見極めることできるでしょう。
基本的な組み合わせ方としては、エリオット波動論におけるそれぞれの波の長さ、第何波なのかを把握するのにフィボナッチリトレースメント(とフィボナッチエクスパンション)を活用していきます。
- 1波:基準
- 2波:1波の61.8%
- 3波:1波の161.8%or261.8%
- 4波:3波の38.2%
- 5波:3波の61.8%
- a波:基準
- b波:a波の61.8%
- c波:a波の161.8%
これで、実際に使い物になるのかよく分からなかったエリオット波動論がかなり実践的になってきたのではないでしょうか?
もちろん、これはあくまでも典型的なパターンでしかないので、この通りにいかない相場も少なくありません。
ただ、エリオット波動の位置の把握に明確な指標ができることで、損失をへらすことにつながるでしょう。
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