FXや株を始めるなら必ずリスクリワードを身につけてください。
知識と経験さえあれば、資産運用においてリターンを最大化し、リスクを最小にすることは実現可能です。
概要対象者:FX・株など資産運用を始めるすべての人
- リスクの本当の意味
- リスクリワードとは?
- リスクリワードの決め方
リスクとは危険ではない
リスクとは、悪い結果となる可能性を言います。
リスクというと、反射的に「危険」とイメージしがちですが、あくまでも可能性を指しているだけ。
FXや株など資産運用を行う際に、残念ながらリスクを0にはできません。
ただし、リスクにもいくつかの種類があり、知識や軽減で和らげることができます。
- 価格変動リスク
- 政治、経済、業績などで変動する市場の需給によって、投資した資産の価値が変わること
回避方法:投資先の特性を十分に理解して、どのようなときにどのような値動きをするのかを把握する。 - 信用リスク
- 発行した団体が財政難で債務不履行をおこすこと。
回避方法:財政状況や事業内容を理解すること。信用リスクが高いものは投資しないこと。 - 流動性リスク
- 売買が極端に少ないことで売りたいときに売れずに現金化できないこと。
- 回避方法:不動産であれば人気エリア、株式などであれば出来高が多いものを中心に取引を行うこと。
- 為替変動リスク
- 為替相場の影響で、外貨の資産の価値が変わること
- インフレリスク
- 物価の上昇が原因で現金の価値がへること。
回避方法:預貯金だけで資産を持たずに資産運用を行うこと。 - ボラティリティ
- 商品の値動き幅のこと。
回避方法:なし→軽減方法:リスクリワードの管理をすること。
世の中には「ハイリスク・ハイリターン」か「ローリスク・ローリターン」しかないと思われがち。
はっきりといいますが、知識と経験があれば、リスクを軽減して「ローリスク・ハイリターン」を実現できます。
当然ですが、投資の神様といわれるジョージ・ソロスと社会人1年目の人が投資を行った場合のリスクは違いますよね。
もちろん、センスという面もありますが、一番大きな違いは知識と経験。
逆を言えば、無知であることが最大のリスクといえるでしょう。
基本的なリスクは知識を身につけて回避方法をとれば、抑えることは不可能ではありません。
ただ、ボラティリティだけは知識以上に経験によってコントロールする必要があります。
ボラティリティをコントロールするのに、一番大事となってくるのがリスクリワードです。
リスクリワードとは?利確と損切の重要性
リスクリワードとは、一回のトレードにおけるリスク(「ここまで反対方向に値動きしたら撤退する」という損切り目処)とリワード(今の値動きが「ここまで伸びる」という利益目標)の比率です。
利確とは?
利確(利食い)とは、「現在のポジションを解消して、利益を確定させる」ことです。
より具体的には、保有している株式やFXなどで含み益が生じたところで、ポジションを解消して利益を確定させることをいいます。
トレードでは、1億円の含み益になっていたとしても、決済するまでは利益が確定されません。
「もっと利益を伸ばしたい」とポジション保有し続けることで、利益が損失に転じることもありえます。
「利食い千人力(千人もの味方がいるかのような安心感を得られる価値がある)」という格言があるぐらい利確は大事。
トレードでは、利確して初めて利益が生まれるので必ず抑えておきましょう。
損切りとは?
損切りとは、損が発生することを承知でポジションを解消すること。
利確の反対で、「損失を確定させること」を損切りといいます。
トレードをやる以上、損失が出るケースが発生するのは当然。
大事なのは、損失を発生させないようにすることではなく、損切を行って損失額をコントロールすることです。
初心者のうちは小額の損失でメンタルが落ちますが、なれてくれば自然と損切りができて有用性を実感できるでしょう。
なお、損切を行うときに設定するリスクは投資用資金の2%以内になるように調整してくださいね。
リスクリワードとは?
リスクリワードは、行うトレードにどれだけの価値があるかを表します。
どの位置で利確・損切するかを決めると、リスクリワードがわかります。
リスク = エントリーするポイント ー 損切する価格
リワード = 利確する価格 ー エントリーするポイント
エントリーするなら、利確する価格と損切する価格を決めて、リスクリワードを必ず出してください。
一回のトレードにおける、「損失可能性に対して、どれだけの利益が見込めるのか」が把握できるので、エントリーするかどうかの判断のサポートになるでしょう。
リスクリワードを決めておくことで、自分の予測と反対に動いたとしても比較的冷静な視点で相場を見る事ができます。
リスクリワードレシオとは?
リスクリワードレシオとは、トレード全体を通して利益がでているのか、損しているか、理解するための比率です。
リスクリワードレシオ = 勝ちトレードの平均利益 ÷ 負けトレードの平均損失
リスクリワードレシオが1以上であれば、全体を通じて利益がでていて、1以下であれば損失が発生していることが読み取れます。
リスクリワードレシオを高くするには、損失は小さく、利益は大きくする「損小利大」なトレードをするように意識しましょう。
リスクリワードの決め方
基本的にリスクリワードレシオは損失対利益が1対3となるようにするのが鉄板です。
最低でも1対2になるエントリーポイントを探しましょう。
初心者の時はリスクリワードを知らず、逆のことをしていました。。。人間は損大利小になる行動を取りやすいことが証明されているので、必ず意識しましょう。
支持線や抵抗線を活用してリスクリワードを決める
「10%下がったら損切、30%上がったら利確」という機械的な決め方は、あまりオススメしません。
なぜなら、状況に応じて、10%や30%が適切かどうかが変わってくるからです。
リスクリワードを決めるのに重要なのは、支持線や抵抗線を意識して予測すること。
- 買いポジション→利確価格=抵抗線の手前、損切り価格=支持線より少し下の価格
- 売りポジション→利確価格=支持線の手前、損切り価格=抵抗線より少し上の価格
テクニカル分析を利用して、抵抗線と支持線を導き出して、リスクリワードの比率が1対3となるようなエントリーポイントでトレードをしましょう。
リスクリワードの徹底
リスクリワードを決めたなら、必ず守ってください。
一つのシナリオを想定し、シナリオが途中まであたっていようと最初からはずれようと少しでも想定と異なる展開になったら撤退しましょう。
まぐれで損切を待った後に時価が戻ることがあるため、最初の想定を無視すればよかったと思うかもしれません。
ただ、「まぐれ」です。何回も続きません。
トレードは短期間で高い収益をあげることができる反面、あっという間に損失をふくらませて、後に残るのは大きなトラウマのみとなるケースも多いです。
利益が出ていないポジションを「悔しい」という思いで、ずっと相場に張り付いているのは、利益よりも貴重なあなたの時間をドブに捨てているようなもの。
エントリーと同時にストップ注文を行ってもいいぐらいです。
また、リスクリワードを徹底して利益を出したとしても、予想以上にトレンドが継続してもっと利益が得られたはずとなった場合、「もう少し待てばよかった」「タイミングを間違えた」と悔しい思いをするかもしれません。
ただ、FXや株、仮想通貨でトレードで利益を出すチャンスは人生に何度もありますし、リスクリワードの設定がずれていた場合は、あなたのテクニカル分析のスキルにさらなる伸びしろがあるということを表しています。
まずは自分のテクニカル分析による予測があたっていたことをほめながら、どうしてトレンドが継続したのか研究をしていきましょう。
未来を確実に予測することは不可能ですが、リスクリワードレシオは改善していくはずですよ。
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