投資信託を始めたい人にまず最初に知っておきたいことをまとめました。
概要対象者:資産運用はプロにおまかせしたい人
- 投資信託の基本用語の意味
- 投資信託の仕組み・利益の出し方
- 投資信託のメリット・デメリット
投資信託とは?
投資信託は、投資家から集めたお金を運用の専門家が運用して、成果を分配金として投資家に還元する金融商品です。
金融商品 | 投資信託 |
---|---|
概要 | ミックスされた金融商品 |
難易度 | 2.0 |
期待利回り | 1~5% |
リスク | 2.0 |
ボラティリティ | 2.0 |
コスト | 証券会社への販売手数料・信託報酬・信託財産留保額 |
備考 | 運用はプロにおまかせしたい人にオススメ |
投資信託における基本用語の意味について解説
- 投資信託(投信、ファンド)
- 投資信託とは、会社が一般の会社や投資家からお金を集めるために発行する券です。
簡単に行ってしまえば、会社の所有権の一部分。
法律上、投資信託会社の持ち主は投資信託を持っている人なので、株の所有率に応じて会社の共同オーナーになることになります。
- ファンドマネージャー
- 投資信託を運用するマネージャー。
- ETF(上場投資信託)
- 投資信託のなかでも証券取引所で売買される投資信託のこと。
-
- 株式の投資信託=株価連動ETF
- 債券の投資信託=債券ETF
- 商品先物の投資信託=ETF
- REIT
- オフィスビルやマンションなどの不動産で構成されて、賃料収入や売却益を投資家に分ける不動産投資信託。
日本で上場しているREITをJ-REITという。 - 銘柄
- トレードする対象のこと。
投資信託では、上場会社名をさします。
投資信託だけでなく債券や商品などの取引でも使われます。
- 利回り
- トレードした金額に対する収益割合を1年あたりの平均。
投資信託では、上場会社名をさします。
投資信託だけでなく債券や商品などの取引でも使われます。
投資信託の仕組みは?
投資信託は、株式、債券、不動産、商品など金融商品がミックスされたセットのようなもの。
投資家が投資信託を購入することで集まったお金を、プロのファンドマネージャーが個別の金融商品の売買を行う仕組み。
私たち投資家から見れば、投資信託を購入したら基本的には何もせず、運用をプロにおまかせするという形になります。
ファンドマネージャーがうまく運用して、投資信託の中身の金融商品の価値が上がれば投資信託は値上がりし、利益がでれば分配金をうけとれます。
逆に運用に失敗して、損失を出すと、投資信託は値下がりすることになります。
投資信託で利益をだすには?
投資信託で利益を出すには、それぞれの商品説明書である「目論見書」をしっかりと読み込みましょう。
- 商品構成:どういう商品で構成されているか
- 運用方針:ファンドマネージャがどのような目的で運用するか
- 手数料:運用にかかる手数料
- 実績:ファンドマネージャなどのこれまでの実績
投資信託の中身は多種多様です。
- 国内の株式のみの投資信託
- 外国株式のみの投資信託
- 金などの商品先物のみの投資信託
- 株式と債券と不動産をミックスさせた投資信託
日本国内で販売されている投資信託は6,000種類以上あります。
目論見書を確認することで、数ある投資信託のうち自分の資産運用方針に合わせて、どれを購入すればいいのか判断できるでしょう。
購入を終えたら、基本的には放置で大丈夫です。
株式やFXと違って、毎日価格推移を確認する必要はありません。
年に数回程度確認して、運用状況から他の投資信託に切り替えるか継続するか判断してください。
投資信託のコストは?
投資信託は、運用をプロにおまかせするため、株式や債券などを運用するのと比較して、コストが高い傾向があります。
プロにお願いする=大きな利益を出してくれるというわけではありません。
購入する前に、必ずそれぞれのコストを確認して判断しましょう。
- 販売手数料
- 信託報酬
- 信託財産留保額
- 税金
販売手数料
投資信託の販売手数料は、銀行や証券会社など投資信託を販売している会社に支払う手数料。
投資信託の購入時に発生します。
一般的に購入額の0.5〜3%の料金となります。
ただ、ネット証券が増えて競争が激化したことで、販売手数料が0%の「ノーロード」と呼ばれる投資信託も存在します。
信託報酬
投資信託の信託報酬は、運用をプロにおまかせするための費用。
投資信託を保有している間、毎日一定割合で発生するので、投資信託最大のコストと言えるでしょう。
投資信託の種類によって、年間0.5〜3.0%ぐらいが相場です。
個人投資家が扱いづらい新興国の株式やファンドマネージャーが詳細分析する投資信託は高めの傾向にあります。
信託財産留保額
投資信託の信託財産留保額は、解約時にかかる手数料。
投資信託によってあったり、なかったりするので確認しておきましょう。
投資信託の税金
投資信託にかかる税金は、大きく2種類あります。
- キャピタルゲイン課税
- 投資信託をトレードして利益を得たときにかかる税金。
毎年の1月1日から12月31日のトータルの損益から、各種手数料を差し引いた金額の約20%かかります。 - 分配金課税
- 投資信託がうまくいき分配金を得たときにかかる税金。
分配金の約20%かかります。
投資信託投資信託のメリット・デメリット
投資信託のメリットは?
- 運用の手間がない
- 少額の資金で購入できる
- 多数の金融商品に投資できるのでリスク分散ができる
投資信託のメリットは、運用の手間がなく、リスク分散投資ができることでしょう。
投資信託を利用しないで、株式、債券、不動産などをすべて購入すると、数百万以上かかる場合があります。
トレードするタイミングの見極めも自分で行わなければなりません。
投資初心者にとってハードルが高いことをクリアにしてくれるのが投資信託のメリットなのです。
もちろん、資産運用である以上、それぞれの中身の特性を理解する必要はあるので、あくまでも投資の入り口として初めてみるのがいいでしょう。
投資信託のデメリットは?
投資信託は他の金融商品の組み合わせなので、投資信託の中身と同じリスクを基本的には含んでいることになります。
- 株式を含む投資信託のリスク
- 債券を含む投資信託のリスク
- 商品を含む投資信託のリスク
とはいえ、投資信託は分散投資であるので、リスクは低めでしょう。
手数料が高い
投資信託では運用をプロに任せるためどうしようもない部分ではあるのですが、投資信託の大きなデメリットとして手数料が高すぎて、投資家が損をしやすいという構造にあります。
実際に2017年4月に金融庁が金融機関に「顧客本位の業務運営」をするように発信したメッセージが話題になりました。
金融庁のメッセージの背景には金融機関が儲かり、投資家が損しやすいという構図にあります。
2017年に出された調査結果では、日本にウラれている5,406本の株式投資信託のうち、つみたてNISAの対象としてふさわしいのは50本前後であるというデータがあります。
つまり、日本の99%の投資信託は手数料が高すぎるというデメリットがあり、金融庁が見かねて継承を鳴らしています。
投資信託の始め方
投資信託の始め方
投資信託の始め方はカンタンで初心者でも始めやすいです。
証券会社に口座を開き、銘柄を選んで投資するだけ。
しっかりと「目論見書」を読み込んで、自分の資産運用方針に近いものを選んだ、積立購入するのがオススメ。
投資信託は分散投資を行っているのと同じなので市場全体が上昇しない限りは値上がりは見込めませんが、継続が大事です。
数ヶ月に1度程度でいいので、資産の推移を確認して、投資信託を保有し続けるか、切り替えるかを決めて保有割合を変更するのが基本。
コストを除いて、年間5%以上の利回りを目指しましょう。
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