練行足とは?メリットやデメリット、見方を分かりやすく

練行足れんこうあしは、日本で生まれた、一定の値動きがあった場合に新しい足ができる非時系列チャートです。

シンプルでチャートパターンの分析などに優れており、ダマシを回避するのに向いています。

概要対象者:FX・株で練行足れんこうあしトレードをしたい人

  • 練行足チャートとは?
  • 練行足の手法
  • 練行足の設定方法

FXで使いたい練行足チャートとは?

練行足のチャート

指標 練行足れんこうあし
難易度 4.0
仕組み 一定の値動きがあったときに新しい足ができる非時系列チャート
用途・手法
  • 細かい値動きを無視できるので、トレンドを捉えやすい。
  • ダマシにあった場合でも損切りが早くなるので、1トレードあたりの損失を抑えられる。
  • チャートパターンやトレンドラインが見つけやすい
設定値 10pips
備考 日本生まれののチャートで1本の足の長さが同じ

練行足れんこうあしとは、一定の値動きがあった場合に新しい足ができる非時系列チャート

語源としては、チャートをみるとレンガのような四角で値動きを表していることに由来して「レンガ足」だったものが、いつのまにか苦行を重ねること「練行足」と呼ばれるようになったことにあります。

AA

まるで練行を行ったかのように、自然とトレンドがわかることから、レンガ足よりもカッコいい練行足が定着したのかもしれません。

名前の由来にもなったレンガのように、1本の足の長さが同じなのが練行足の特徴といえます。

2ボックス分、逆方向に値動きした場合は陰線と陽線が入れ替わります。

  • 陽転:2ボックス上昇し、陰線が陽線に反転
  • 陰転:2ボックス下落し、陽線が陰線に反転

練行足はボックスが必ず角を接しており、縦・横並びになることはありません。

練行足のメリット

練行足は、チャートの動きをシンプル化したものなので、分析しやすくなります。

時間経過で新しい足ができるローソク足とは異なり、練行足は値動きのみに焦点を当てているため、価格の方向性がわかりやすいというメリットがあります。

練行足のメリットまとめ
  • 細かい値動きを無視できるので、トレンドを捉えやすい。
  • ダマシにあった場合でも損切りが早くなるので、1トレードあたりの損失を抑えられる。
  • チャートパターンやトレンドラインが見つけやすい。

特にトレンドを捉えることに優れ、チャートパターンやトレンドラインを見つけやすいことから、日本で生まれた非時系列チャートのなかでも練行足は、世界的に人気があるんです。

練行足のデメリット

練行足は一定以上の値動きがない限りは変化がないチャートになります。

練行足のデメリット
  • 値動きの少ないレンジ相場では、変化のないチャートになる。
  • トレンド転換のタイミングは遅れて現れる。
  • 終値が決まる前の高値と安値の判断はできない。

    その分、トレンド転換のシグナルは遅いという性質を持つため、短期トレードでなく中長期のトレードに向いています。

    時間という概念がないことからローソク足で言われる「上ヒゲ」や「下ヒゲ」のような高値や安値を判断に利用できません。

    練行足の手法

    練行足でトレンド把握

    練行足は、トレンド相場で効果を発揮します。

    練行足が2本以上連続で発生したことを確認したら、トレンドが発生しているとして順張りしていきましょう。

    練行足とトレンド
    • 上昇トレンド中:練行足の陽線が2本以上連続発生
    • 下降トレンド中:練行足の陰線が2本以上連続発生

      下落トレンドが発生したあとに、練行足の陽線が2本以上連続して戻しが入ったのを確認してから買うといった使い方が基本的な使い方となります。

      練行足の設定方法

      練行足の足のサイズは、一般的に5~10pipsがつかわれます。

      ただ、通貨ペアや銘柄によってボラティリティの大きさは違うので、相場に応じて値幅を選ぶ必要があります。

      練行足のボックス大きさによる影響
      • サイズが小さい→小さな価格変動で新しい練行足が生成されるため頻繁に反転を繰り返す
      • サイズが大きい→小さな価格変動はムシされるので、新しい練行足ができるまで時間がかかります。

        初心者だとサイズの設定が難しいので、まずはATR(Average True Range)の設定を利用するがオススメ。

        ATRは一定期間の過去の値動きから、平均的な値幅を算出する設定のことです。

        時間経過とともに自動で平均値を割り出しサイズ調整しますが、必ずしも最適な値とは限らないので注意しましょう。

        中長期的なトレードには練行足を使おう

        FXや株などでローソク足をつかっていて、小さな値動きに振り回されがちという人は練行足を使ってみるのがオススメ。

        ローソク足は値動きが複雑で情報量の多いのに対し、練行足はシンプルでトレードするタイミングが明確です。

        練行足を使いたいという人はTradingViewを利用すると簡単に始められますよ。