FXや株を始めるのに、テクニカル分析ってどうやって勉強したらいいんだろう?

断片的に知識を詰め込んで、買いシグナルや売りシグナルだけをおっても勉強した通りに動きません

この記事では、初心者がハマりがちなワナをできるだけ回避して、勝てるトレーダーになるためにテクニカル分析で勉強したい知識を初心者~中級者向けにわかりやすく解説します。

概要【★ブックマーク推奨】対象者:FX・株などを行うすべてのトレーダー

  • テクニカル分析の概要
  • テクニカル分析の勉強方法(①環境⇒②前提⇒③手法⇒④リスク管理⇒⑤メンタル)
  • テクニカル分析の手法(テクニカル指標・パターン分析など)

テクニカル分析とは?数学の知識はいるの?

テクニカル分析とは、将来の価格を予測するために過去のチャートを使って市場の動きを分析することです。

より本質的な説明をすると、テクニカル分析とはチャートの情報をもとに投資家の心理に対する統計分析という一言につきます。

テクニカル分析といえば、いろんな難しい指標を使いこなすイメージが先行しますよね。

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高度な数学の知識は基本的にいりません。

誤解されることが多いですが、テクニカル分析では一部を除いて小学生の算数レベルの知識で十分です。

FXや株で有効性のあるテクニカル分析を勉強するには?

テクニカル分析で勝つためには、自分の戦略にあわせて手法を選択したうえで、「無理やりエントリーする場所を探さずに有利だと判断できるポイントだけでトレードを行う」ということにつきます。

有利なポイントを判断するためには、3つのポイントを抑えてテクニカル分析を勉強したほうが早道です。

有効性のあるテクニカル分析の仕方
  • 勉強するテクニカル分析の種類を絞る。
  • テクニカル分析手法の背景(考え方)を理解する。
  • 市場の状況に合わせたテクニカル分析をする。

勉強するテクニカル分析の種類を絞る

本サイトでは各種テクニカル分析のいろんな種類を解説していきますが、勝てる人は多くのテクニカル指標を使いこなすのではなく、数個の基本的なテクニカル指標を絞って極めることをしています。

もちろん、多くのテクニカル分析の種類を身につければ、状況に応じて最も適切なものを選べたり、テクニカル指標の共通点が見えてきて大事な要素が分かるようになったりというメリットはあります。

現実的な話、最初から種類の網羅を意識すると中途半端な状態になりがち。

まずは、ざっと全体像を把握し試してみるなかで、自分にあう手法に絞って極めることでトレードスタイルを確立させていきましょう。

テクニカル分析指標の利用数
  • トレンド系:一つ
  • オシレーター系:一つ
  • 出来高系:一つ

テクニカル分析手法の背景を理解

テクニカル分析で得られる結果は、シグナルにすぎません

シグナルがでているにも関わらず、そのとおりに動かないダマシというものが発生します。

ダマシを少なく抑えるには、それぞれの手法に存在する心理的背景を理解しなければなりません。

テクニカル指標であれば計算式を理解して、なぜ売買シグナルとなるのか、どんなダマシが多いかまでを理解しましょう。

秘伝の裏技を知ったかのように、「勝てるパターンを暗記してチャート上で同じ形を見つけて定石どおりトレード」という初心者あるあるのワナにハマります。

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みなさんが損する前に厳しいこといいますが、トレードはそんなに甘くありません。

テクニカル分析の教科書通りトレードするのは、まるで村人Aが聖剣をえた勇者だと勘違いして、レベル上げもせずラスボスに特攻するみたいな状態。

実際の相場でやると、大負けしかねないので注意してください。。。

残念ながらFXや短期的な株トレードはゼロサムゲームである以上、ダマしあいの世界でウソのシグナルも存在します。

テクニカル分析は、「ダマシ」との戦い、心理戦であることを理解してトレードをはじめてください。

市場の状況に合わせてテクニカル分析

そのためにテクニカル分析では、コンテクスト(市場の状況)と組み合わせなければならないのです。

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同じセリフでも文脈によって意味が大きく異なりますよね。同じようにテクニカル分析結果は市場の状況によって大きく異なります。

テクニカル分析をするのであれば、背景をしっかりと理解する必要があります。

FXや株で勝てるテクニカル分析の基本要素

チャートから読み取れるストーリー = テクニカル指標[シグナル]×(市場の特徴<過去の傾向>+市場のトレンド+時間帯別の参加者)

勝てるテクニカル分析=チャートから読み取れるストーリー × リスク管理 × メンタル

安定して勝っているトレーダーほど、市場における背景を理解したうえで、リスクコントロールや確率思考をもとにテクニカル分析を有効活用しています。

A

一見、難しそうですが、なれてしまえばシンプルな内容です。

ラクして稼げるわけがないので、はじめは少額の金額で少しずつ相場を触れてみることでレベルアップしたほうが無難でしょう。

テクニカル分析のオススメ勉強方法

テクニカル分析を勉強するなら、初心者はまずは信頼できるサイトで正しい情報を学んだほうが挫折しません。

ネット上の情報は、タダで学べるうえに分かりやすいからです。

もちろん、極める段階に入って、専門的な内容を学ぶ段階でしっかりと本で極めて行くといいでしょう。

テクニカル分析を勉強する順番

テクニカル分析をするには下記の順番で勉強して相場で実践を積んでいけば、中級者という形で5分5分までの勝率に持っていくことが可能です。

テクニカル分析の勉強順番
  1. テクニカル分析の環境と整える
  2. テクニカル分析の前提・基本
  3. テクニカル分析の手法
  4. リスク管理
  5. メンタル

本サイトで、それぞれ解説していくのでぜひともご利用ください。

なお、メンタルについてだけは、正直なところ当サイトを通じてはお伝えできません。

知識だけではカバーができず、どうしても経験を積んで築いていく必要があるからです。

勉強ということであれば、まずは本を読むのがオススメ。

メンタルについて学ぶのであれば、最初にオススメするのは定番の『ゾーン』を読むと良いでしょう。

FXや株でテクニカル分析する環境を整える

勉強するだけでは片手間となるので、実際にトレードを少額でいいので試してみながら、実践的に学んでいくことが勝率を上げる近道です。

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サッカーの本だけを読んでもドリブルとか練習をしなければ上手くならないように、テクニカル分析も実際に実践しないと身につきません。

テクニカル分析する市場を決める

まずは、テクニカル分析する市場を決めましょう。

テクニカル分析は市場に限定せずに利用することができます。

テクニカル分析が効果的な市場

    自分にあった市場でテクニカル分析を行いましょう。

    テクニカル分析におすすめな投資ツールを利用する

    口座の開設ができたら、次は分析ツールです。

    証券会社の取引画面でもチャート自体は利用できるのですが、やはり専門ツールがあると差が大きいです。

    A

    プロのトレーダーで何らかのチャートツールを使っていない人はあまり見たことがないぐらい、重要な要素です。

    オススメは、日本のテクニカル分析の第一人者である小次郎講師も推奨しているツールであるTradingViewです。

    TradingViewは、無料でもはじめられるので安心してください。

    アプリもあるので、場所を問わずテクニカル分析をするのに最適。

    詳しく知りたい人は下記の記事で紹介しています。

    さて、これで専業FXトレーダーと同じぐらいトレード環境が整い、FXや株を始める第一歩を踏み出したことになります。

    FXや株のテクニカル分析の基本

    テクニカル分析は「ダウ理論」というチャールズ・ダウが発表した理論から始まります。

    ダウ理論の中で重要視されているのが、『トレンド』という概念です。

    トレンドとは、相場における高値と安値の波のような動きの方向性、つまり価格の動く方向のこと。

    このトレンドは明確な反転シグナルが出るまで継続するのですが、反転シグナルが出やすいラインを支持線・抵抗線と呼びます。

    そして、テクニカル分析では投資家の心理を統計的に研究し、この支持線や抵抗線を予測して、トレンドを見極めるというのが基本となります。

    A

    ぶっちゃけテクニカル分析で一番重要な要素がトレンドと支持線・抵抗線だと思っています。

    FXや株のテクニカル分析の手法一覧

    テクニカル分析手法を勉強するときにどこから勉強すれば分からないという人に向けて、当サイト独自に分類を行いました。

    テクニカル分析の手法は、主に「価格」「出来高」「パターン(フォメーション)」「サイクル」の4つに分類されます。

    テクニカル分析手法 概要
    価格分析 価格の値動きを分析することで値動きの方向性や売買のタイミングなどを予測する分析手法
    出来高分析 売買の数を分析することで、市場の注目度などを予測する分析手法
    パターン分析 チャートの形を分析することで、相場の流れが継続するか、反転するかを予測する分析手法
    サイクル分析 相場の周期を分析することで、天井と底を予測する分析手法
    その他 独自の理論体系(ローソク足フィボナッチ数列など)

    なかでも「価格」と「出来高」の推移を統計的・心理的に分析するための基準となるのがテクニカル指標と呼ばれます。

    指標という言葉のとおり、客観的判断をしやすいことから現在のテクニカル分析の主流となっています。

    A

    指標も思われているよりもシンプル(小学生の算数レベルのもの)がほとんどなので、それぞれ解説していきますね。

    FXでおすすめなテクニカル指標の種類一覧

    テクニカル指標の本質は、「価格」や「出来高」を特定のルールにしたがって分析しやすくしたシンプルなもの。

    しかし、難しい言葉が多く、テクニカル分析を多くの初心者に「できない」と感じさせている原因といえるでしょう。

    A

    まるでAKBとか坂道シリーズかのようにアルファベット3文字のテクニカル指標が多くて、最初は混乱してました。

    指標は、あくまでも投資家の心理を見える化するためのツールでしかありません。

    異なる指標を利用すると、同じチャートでも逆のシグナルを出していることもあります。

    特定の前提や考え方から成り立っているので、背景を踏まえたうえで活用しないと痛い目にあいます。

    価格時系列系テクニカル指標の種類

    トレンド系テクニカル指標
    大きなトレンドの方向性をみるのに適している指標。トレンド相場で機能しやすい。
    短所としては、トレンドの発生・終了からしばらくして経ってようやくシグナルがでること。
    オシレーター系テクニカル指標
    短期的な振れ幅から売られすぎ買われすぎを判断する指標。レンジ相場で機能しやすい。
    短所としては、大きなトレンドが発生しても市場が過熱しているというシグナルが出てしまうので大きな利益が望めないこと。

    種類に応じて使える場面が違ってくるので、細かく見ていきましょう。

    トレンド系テクニカル指標おすすめ一覧

    トレンドの方向性を判断する指標がトレンド系テクニカル指標です。

    指標名 特徴 難易度
    モメンタム 相場の勢いの把握できるシンプルな指標 1.0
    ROC 一定期間前の価格から現在価格の変化率を算出 1.0
    移動平均線 トレンドの把握に使われる定番指標 2.0
    ボリンジャーバンド 一定期間の値動きの平均値に対して、現在の価格がどれぐらい乖離しているかを見る人気な指標 3.0
    一目均衡表 ひと目で相場の売り買いの力関係を把握できる上級者向けの指標 5.0
    DMI 他のオシレーター系インジケーターとの相性がバツグンによい指標 3.0

    モメンタム

    テクニカル指標 モメンタム(momentum
    難易度 1.0
    仕組み 一定期間の過去の価格からどれだけ価格が動いたかを示す指標
    用途・手法 相場の勢いの把握
    設定値(期間) 日足…10日、25日
    週足…9週、13週、26週
    月足…3ヶ月、6ヶ月、9ヶ月
    備考 先行指標としての利用が適している
    当日の終値と一定期間前の差額を数値化するシンプルな指標で、相場の勢いを把握するのに利用します。
    ROC
    指標 ROC(Rate of Change、変化率)
    難易度 1.0
    仕組み 一定期間前の価格から現在価格の変化率を算出
    用途・手法 トレンドの相対的な勢いをみる
    買いシグナル 中心線を上に抜いたタイミング
    売りシグナル 中心線を下に抜いたタイミング
    設定値(期間) 10日、25日
    備考 市場によって買いすぎ売りすぎラインが異なるが、先行性のある指標として活用できる。
    ROC(Rate of Change)とは、変化率という名前の通り、一定期間前の価格からの変化率を表すシンプルなインジケーターです。 トレンドの勢いを把握するのに使われますが、モメンタムとの違いは相対的に見ることにあります。
    移動平均線
    テクニカル指標 移動平均線
    難易度 2.0
    仕組み 一定期間の平均価格を線で結んだトレンド系インジケーター
    用途・手法
    • トレンドの把握
    • トレンドの勢いの把握
    買いシグナル ゴールデンクロス
    (短期の線が長期の線を下から上に交差したとき。)
    売りシグナル デッドクロス
    (短期の線が長期の線を上から下に交差したとき。)
    設定値(期間) 日:5、10、13、21、25、50、75、90、200 週:9、13、26、52 月:6、12、24、60
    備考 移動平均線は、計算式によって複数の種類があり、代表的な移動平均線は以下。
    • 単純移動平均線(SMA、SimpleMoving Average)
    • 指数平滑移動平均線(EMA、Exponentially smoothed Moving Average)
    • 加重移動平均線(WMA:Weight Moving Average)
    移動平均線とは、一定期間の平均価格をつなげてできる折れ線グラフのこと。 相場に誕生してからの歴史も古く、トレーダーで知らない人はまずいないテクニカル指標です。 シンプルで有りながら奥深く、複数本組み合わせたり、価格との位置関係のパターン分析をしたり、エントリーを見極める上で様々な側面から活用できます。

    ボリンジャーバンド
    テクニカル指標 ボリンジャーバンド(Bollinger band)
    難易度 3.0
    オススメ度 4,5
    仕組み 価格変動の中で現在価格がどれほど高いかを偏差値で表した指標
    用途・手法
    • 価格が反転するタイミングの予測
    • 価格の方向性の予測
    買いシグナル +2σバンドウォークなど
    売りシグナル -2σバンドウォークなど
    設定値(期間) 短期:9日、10日 中期:20日・21日 長期:50日・100日
    備考 世界で最も人気のあるトレンド系テクニカル指標
    ボリンジャーバンドは、移動平均を表す上下の一定期間の価格変化の平均に対してどれだけ値動きがあったかを表す指標です。 トレンド分析や相場のボラティリティ、トレンドの安定度を測ることができます。

    一目均衡表
    テクニカル指標 一目均衡表(Ichimoku)
    難易度 5.0
    仕組み 5つの線(4つの半値線とモメンタム)から万能テクニカル分析指標
    1. 基準線
    2. 転換線
    3. 先行スパン1
    4. 先行スパン2
    5. 遅行スパン
    用途・手法 短期・中期・長期のマルチタイムフレームでの勢力分析。
    買いシグナル 三役好転など
    売りシグナル 三役逆転など
    設定値(期間) 9、26、52(基本的に期間は固定推奨)
    備考 未来にも表示される珍しいインジケーター。
    一目均衡表は、ローソク足と5つの補助線(基準線、転換線、遅行線、先行スパン1、2)が組み合わされた日本生まれのテクニカル指標。 上の図で薄い緑や赤で塗りつぶしがされている「雲」と呼ばれる抵抗ゾーンが特徴です。 雲が厚ければトレンドの抵抗が強く、雲を抜ければ大きくトレンドが発生したシグナルの可能性が高いと視覚的に様々な角度から判断できるので、世界的に愛用者の多いテクニカル指標です。

    DMI(方向性指数)
    テクニカル指標 DMI(Directional Movement Index、方向性指数)
    難易度 3.0
    仕組み トレンド発生時の安値と高値の更新頻度に注目し、前日からの変動幅をトレンドを判断。
    用途・手法 トレンドの方向性や強さを判断
    設定値(期間) 14
    備考 他のオシレーター系インジケーターとの相性がバツグン
    上昇トレンドであれば高値の更新頻度、下降トレンドであれば安値の更新頻度に注目した分析手法。 有名なテクニカル指標であるRSIを考案したワイルダー氏によって、オシレーター系の弱点をカバーするために考案された指標で非常に使い勝手がよいのが特徴です。

    オシレーター系テクニカル指標おすすめ一覧

    オシレーター系のテクニカル指標は、市場の行き過ぎを見える化する指標です。

    オシレーターとは「振り子」の意味で、ある程度大きく働いた後は、元の水準に戻ろうとする力が働くこを前提として、「売られすぎ」「買われすぎ」の水準になったら逆張りしていくのが定石の使い方です。

    実際はそこまで単純ではなく、「買われすぎているからこそ更に買われる」こともあるので、基本的にレンジ相場で使うということをまず抑えておきましょう。

    オシレーター系の指標を使うのであればパラメーターを調整してダマシをへらしたり、撤退ラインをルール化した上で逆張りをするのがオススメ。

    指標名 特徴 難易度
    MACD オシレーターの中でもゆったりした動きをする指標 2.0
    RSI 一定期間における上昇と下落の勢いを比較する指標で過熱しすぎた市場に向いている。 3.0
    RCI 価格と時間のそれぞれに順位をつけて過熱感を判断する指標で、価格への反応が早い。 4.0
    SRV-K・D(ストキャスティクス) 定期間の価格のレンジの中で、現在の価格が何%の位置にいるのか表した指標で、シンプルだがダマシも多い。 2.0
    移動平均乖離率 価格が平均移動線からどの程度離れているかを示す指標 1.0
    CCI 一定期間の平均に対して価格がどれほど離れているかを表したテクニカル指標で、相場の値動きに敏感に反応する性質をもつ。 3.0
    サイコロジカルライン 確率論に基づいた心理分析 2.0

    MACD(移動平均収束拡散手法)
    指標 MACD(Moving Average Convergence and Divergence、移動平均収束拡散手法)
    難易度 2.0
    仕組み 2種類の指数平滑移動平均線(EMA)に注目したオシレーター系テクニカル指標
    用途・手法 相場の周期とタイミング把握
    買いシグナル ゴールデンクロス
    売りシグナル デットクロス
    設定値(期間) 短期:12日、長期26日、シグナル:9
    備考 オシレーターの中でもゆったりした動きをする
    MACDは短期と中長期の移動平均線の差を折れ線グラフで表示したテクニカル指標です。 オシレーター系のテクニカル指標になりますが、トレンド系の特徴も含んでいることから人気。 ゴールデンクロスやデットクロスのような売買タイミングがわかりやすくなり、MACDの棒グラフが上にあれば買い時、上向きの棒グラフが短くなり始めたらトレンドの勢いが弱まったことが判断できるでしょう。

    RSI(相対力指数)
    指標 RSI(相対力指数、Relative Strength Index)
    難易度 2.0
    仕組み 過去一定期間の上げ幅(前日比)の合計が振り幅の何割を示すか計算
    用途・手法 買われすぎか、売られすぎかの判断
    買いシグナル レンジ相場で30%以下
    売りシグナル レンジ相場で70%以上
    設定値(期間) 日足:14日、22日、30日、42日、52日
    週足:9週、13週
    備考 過熱しすぎた市場の天井や底を捉えやすい
    RSIは一定期間における値動きにおける値上がり幅の比率を算出することで、値動きの強弱を把握する指標です。 例えば、一定期間で70円上がって、30円下がったという値動きがあった際には、合わせて100円分の上下したうち70%は上昇したことからRSIは70になります。 RSIが20~25以下になると売られすぎているので買いシグナル、70〜80以上になると買われすぎているので売りシグナルというのが定石。

    RCI(順位相関指数)
    指標 RCI(順位相関係数、Rank Correlation Index)
    難易度 4.0
    仕組み 一定期間の価格と時間に順位をつけ、その期間の日数との相関関係を表した指標
    用途・手法 価格の上がり始めと下がり始めの予測
    買いシグナル -80%以下になったRCIの傾きが下向きから上向きに転じたタイミング
    売りシグナル 80%以上になったRCIの傾きが上向きから下向きに転じたタイミング
    設定値(期間) 9,26,52
    備考 オシレーターの中でも反応が早い
    RCIは、名前の通り、価格と時間のそれぞれに順位をつけて過熱感を判断する指標。 一つ前で説明したRSIと近い指標ですが、RSIは絶対値としての値動きの比率を見ますが、RCIは値動き幅を相対的なものとして扱う点で異なります。 値動きの中で何番目に大きいか(価格)、どれだけ最近の値動きか(時間)という2つの観点から順番をつけて計算します。

    SRV-%K・%D(ストキャスティクス)
    指標 ストキャスティクス(Stochastics)
    難易度 2.0
    仕組み 一定期間の最安値を基準とした変動幅を元にしたオシレーター系指標で0%~100%で表示される。
    用途・手法 相場の過熱感の把握
    買いシグナル スパイク・トップ、ガービッジトップ
    売りシグナル スパイク・ボトム、ガービッジ・ボトム
    設定値(期間) %K…5, 9, 14
    %D…3
    %SD…3
    備考 RSIよりもダマシが多い
    ストキャスティクスは一定期間における価格の変動幅において、現在の価格がどこにいるのかということから相場の相対的な強弱の勢いを示す指標。 日本語訳すると『確率論的オシレーター』で、上下する確率はそれぞれ50%という前提があります。 例えば、一週間で100円の値動きがあって、一週間の最安値から現在40円上昇していれば40%となります。(%kの説明です) 定石としては、80%以上で買われすぎ、20%以下で売られすぎとなります。

    MAER(移動平均乖離率、Moving Average Estrangement Rate)
    指標 MAER(移動平均乖離率、Moving Average Estrangement Rate)
    難易度 1.0
    仕組み 価格が平均移動線からどの程度離れているかを示す指標
    用途・手法 市場の加熱感の把握
    買いシグナル
    • マイナスからプラスに転じた時
    • 指標が一定以下に下がった時
    売りシグナル
    • プラスからマイナスに転じた時
    • 指標が一定以上に上がった時
    設定値(期間) 日足:10日、25日、75日
    週足:13週、26週
    備考 価格の振幅(上下の動き)が大きい時ほど有効的な傾向にある。
    名前の通り、価格が平均移動線からどの程度離れているかを示す指標。 一般的に平均に近い価格で値動きすることが多いことから乖離が大きければ大きいほど、平均移動線に収束すると考えられています。

    CCI(商品チャンネル指数)
    指標 CCI(商品チャネル指数、Commodity Channel Index)
    難易度 2.0
    仕組み 現在の価格と過去の平均価格との差を数値化
    用途・手法 相場の方向性の判断
    買いシグナル レンジ相場で-100%
    売りシグナル レンジ相場で+100%
    設定値(期間) 14日
    備考 相場の値動きに敏感に反応する性質をもつ。
    CCIは、値動きのサイクルに注目して、価格の「買われすぎ」や「売られすぎ」を判断する指標。 名前にあるように最初は商品の季節的な循環変動が見るのに使われていたと言われています。 相場にも一定の周期があることから応用されるようになり、100を超えていたら「売り」、0を下回ったら「買い」というのが定石です。

    パラボリック
    指標 パラボリックSAR(パラボリック、Parabolic Stop And Reverse)
    難易度 3.0
    仕組み 現在の価格と過去の平均価格との差を数値化
    用途・手法 相場の方向性の判断
    買いシグナル ドットが上から下降し、価格にぶつかる
    売りシグナル ドットが下から上層し、価格にぶつかる
    設定値(期間) 14
    備考 視覚的に理解しやすく、手仕舞いするのに優秀。
    パラボリックとは、「放物線」という意味で、チャートの上下に放物線にドット(点)を表示するトレンド系テクニカル指標です。

    エンベロープ
    指標 エンベロープ(envelopes)
    できること 相場の方向性の判断
    難易度 2.0
    仕組み 現在の価格と過去の平均価格との差を数値化
    買いシグナル 価格が上側のラインに触れた時
    売りシグナル 価格が上側のラインに触れた時
    オススメ期間 14
    補足 ボリンジャーバンドのもととなったテクニカル指標
    エンベロープとは、一定の値幅分だけ移動平均線を上下にずらして引いた平行線のインジケーター。

    サイコロジカルライン
    指標 サイコロジカルライン
    難易度 2.0
    仕組み 一定期間における価格が上昇・下落した日数が何日あるかを割合で算出
    用途・手法 投資家のの心理状態を計るオシレーター系インジケーター
    買いシグナル 25%以下になったあとに25%よりも高くなったタイミング
    売りシグナル 75%以上になったあとに75%よりも低くなったタイミング
    設定値(期間) 12日
    備考 確率論に反した人間心理を利用。
    サイコロジー(心理)の名前のとおり、投資家の心理を数値化したオシレーター系テクニカル指標。 一定期間の中で価格が上昇・下落した日数が何日あるかを割合で算出されます。 コイントスで10回連続で表が出たら、そろそろ次は「裏」が出るのではないかと思ってしまう人が多いのではないでしょうか? 実際の確率は50%変わらずなのに、少ないほうが次こそ発生すると思ってしまう心理傾向を活用したのがサイコロジカルライン。 つまり、あまり発生しなかった方向に相場が動くと予想するために利用します。

    価格非時系列系テクニカル指標の種類

    ポイントアンドフィギュア
    指標 ポイントアンドフィギュア
    難易度 4.0
    仕組み 一定以上の値動きがあった場合、上昇であれば○、下落であれば×を記載したチャート
    用途・手法
    • トレンドシグナルが分かりやすい。
    • 柔軟性が高く、長期トレードと短期トレード両方に対応している。
    • ひげのだましを避け、エントリーが待てる。
    • 冷静になる時間を持てる。
    設定値 10pips
    備考 18世紀の株式市場のトレーダーたちが使っていた最初のチャート
    ポイント・アンド・フィギュアは○と☓を組み合わせた非時系列チャートの一つ。 柔軟性が高く、長期トレードと短期トレード両方に対応していることから応用力の高いチャートです。

    練行足
    練行足とは、一定の値動きがあった場合に新しい足ができる非時系列チャートの一つ。 チャートの動きをシンプル化したものなので、チャートパターンやトレンドラインを見つけやすいことが特徴です。

    新値足
    指標 新値足(Line break chartラインブレイクチャート
    難易度 4.0
    仕組み 高値や安値が更新されたときに書き足される非時系列チャート
    用途・手法
    • トレンドの勢いがわかりやすい。
    • トレンドの転換が発見しやすい。
    • トレンド相場に注力できる。
    設定値 10pips
    備考 日本生まれののチャート
    新値足とは、終値が高値・安値のどちらかを更新した場合に新しい足ができる非時系列チャートの一つ。 練行足に見た目が似ているが足の大きさが不規則。

    カギ足
    カギ足は値動きだけを記録したチャート非時系列チャートの一つ。 非常にシンプルな見た目をしており、マーケットの大きなトレンドを把握しやすい

    出来高系テクニカル指標の種類

    出来高プロファイル
    出来高プロファイルとは、価格帯別で出来高を表示するインジケーター。 意識されている価格を知ることができることです。またさらに買いと売りの比率まで分かるので、分析していくことができます。

    ボリュームレシオ
    一定期間において、価格が上昇した足の出来高合計と価格が下落した足の出来高合計を百分率(%)で表した指標。 割安・割高を判断を判断するのに使われます。

    逆ウォッチ曲線
    株価と出来高の関係性を折れ線グラフにした指標。チャートが反時計回り(左回り)の曲線になる傾向があることから逆ウォッチ曲線と名付けられています。

    テクニカル分析の価格パターン分析手法

    テクニカル分析には価格と出来高以外にも、値動きの価格パターンから予測を行うパターン(フォーメーション)分析という手法があります。

    価格パターンとは、株式やFXのチャート上によく現れる先行き予測ができる特定の形で、反転パターンと継続パターンの2種類に分類されます。

    • 反転パターン:重要なトレンド転換が起こること示すパターン
    • 継続パターン:一時休止で、短期的な行き過ぎを調整したあとにトレンドが継続するパターン
    主要な反転パターン一覧
    1. 三尊(逆三尊)、ヘッド・アンド・ショルダーズ・トップ(ボトム)
    2. トリプル・トップ(ボトム)
    3. ダブル・トップ(ボトム)
    4. スパイク(A・V字)・トップ(ボトム)
    5. ラウンディング(ソーサー)・トップ(ボトム)
    主要な継続パターン一覧
    1. トライアングル・パターン
    2. フラッグ・パターン
    3. ペナント・パターン
    4. ウェッジ・パターン
    5. レクタングル・パターン

    もちろん、上記のパターンが現れるのは投資家の心理と関係があります。

    必ずしもパターン通りに動くわけではなくダマシも存在するので、パターンの裏側にある背景を理解したうえで活用しましょう。

    時系列からのテクニカル分析していくサイクル分析

    最後に時系列からテクニカル分析を行っていくサイクル分析という手法は、相場の大局を把握するのに優れています。

    サイクル分析は、経済的な需要と供給や人間の心理的な傾向から導き出した、相場の値動きの周期性を分析していきます。

    また、サイクル分析をさらに理論化して、ダウ理論を発展させた理論体系がエリオット波動理論なのです。

    株やFXトレードをするならテクニカル分析は必ず勉強しよう

    正直なところ、メンタルやリスクコントロールについては実際のお金を運用しないことには磨かれない部分でもあるので初心者のうちは少額を授業料のつもりではじめてみてください。

    とはいえ、基本となるテクニカル分析をしっかり理解したほうが安全なのは間違いありません。

    今回の記事は、FXや株トレードで損を少なくできるように知っておきたい知識を前提含めて体系的にまとめているため、かなりのボリューミーなコンテンツになりました。

    短くシンプルな内容になると表面的な理解になって、損失につながってしまうという考えから、ガッツリ解説しているのでおそらく読み切れない人もいるでしょう。

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